50代からの肩の痛み|筋トレはNG?それとも必要?専門家が解説!
京都河原町の50代以上向けパーソナルジムRiseです。
今回のテーマは「50代からの肩の痛み|筋トレはNG?それとも必要?専門家が解説!」です。
「最近、肩が上がりにくい」「シャツを着るのがつらい」——そんな声をよく耳にするのが50代。
多くの方が「年のせいだから」と諦めがちですが、それだけでは済まされないのが肩の痛みです。
放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、可動域がどんどん狭くなってしまうことも。
そこでよく聞かれるのが、「肩が痛いときに筋トレしてもいいのか?」という疑問。
本記事では、専門家の視点と最新の研究をもとに、肩の痛みと筋トレの関係をわかりやすく解説します。
1. 50代に多い肩の痛みの原因とは?
まず理解しておきたいのが、肩はとても繊細で複雑な構造をしているということ。
加齢によって以下のような変化が起こりやすくなります。
- 関節の軟部組織(腱や関節包)の硬化
- 筋肉の柔軟性や筋力の低下
- 姿勢の悪化(猫背・巻き肩)
50代で多い具体的な症状は以下の通りです。
◆ 五十肩(凍結肩)
肩関節が炎症を起こし、痛みと共に動きが制限される状態。
悪化すると腕がまったく上がらなくなることもあります。
◆ 腱板炎・腱板断裂
肩のインナーマッスル(ローテーターカフ)に炎症や断裂が起こることで、動作のたびに痛みが走ります。
◆ 肩峰下滑液包炎
肩の滑液包に炎症が起こり、特に腕を上げたときに痛みが出ます。
米国整形外科学会(AAOS)の調査によると、50代以上の約4割が肩の可動域制限を感じているというデータもあります。
2. 肩が痛いときに筋トレはNG?その判断基準
「肩が痛いなら筋トレはやめたほうがいい」というのは、一概には言えません。
重要なのは、痛みの種類や状態に応じて正しく判断することです。
● 痛みの種類に注目して判断しよう
- 急に鋭く痛む(ズキッとするような痛み):これは筋肉や腱、関節に急性の炎症や損傷が起きている可能性が高く、筋トレはすぐに中止し、整形外科などの医療機関で診断を受けることが最優先です。
- 鈍い痛みや張り感、違和感程度の痛み:フォームに注意しながら、無理のない範囲であれば運動を継続することで、かえって可動域の維持や血流改善につながる場合もあります。
また、「休めば治る」と思って完全に肩を動かさなくなると、関節がさらに硬くなってしまい、痛みや可動域制限が長引くリスクもあります。
自己判断で「完全に動かさない」のは逆効果。
関節が固まり、回復が遅れるリスクがあります。
2020年の肩痛に関する国際的なメタ分析(Andresenら)は、運動療法が痛みの軽減と機能改善に効果があると示しています。
3. 痛みがあるときにおすすめの運動・筋トレメニュー
無理な筋トレはNGですが、「動かしながら治す」のが現代の主流です。
まずは可動域を広げる運動から始めましょう。
● ストレッチ・可動域改善メニュー
ペンデュラムエクササイズ:前かがみの状態でテーブルなどに片手を添えて支え、反対側の腕を脱力させて垂らします。
そのまま肩の力を抜き、腕を自然に前後・左右・円を描くように振りましょう。
これにより関節内の血流が促進され、痛みの軽減や可動域の回復が期待できます。
タオルストレッチ:長めのタオルを使い、一方の手でタオルの上部を背中側から持ち、もう一方の手でタオルの下部を腰側から持って上下に動かします。
無理のない範囲で行うことで、肩の柔軟性が向上し、服の着脱など日常動作の改善にもつながります。
● 軽負荷の筋トレ(痛みが落ち着いてから)
チューブローイング:セラバンドやトレーニングチューブを柱などに固定し、座った状態または立った状態で両手に持ち、肘を後方に引きながら肩甲骨を寄せます。
肩の動きに直接負担をかけずに、背中や肩甲骨周りの筋肉を安全に鍛えることができます。
サイドレイズ(2〜3kgのダンベル):軽量のダンベルを持ち、腕を真横にゆっくりと持ち上げ、肩の高さまで上げてからゆっくり下ろします。
反動を使わず、肩の筋肉(特に三角筋中部)を意識するのがポイントです。
運動は「痛みゼロ〜違和感がある程度」の範囲で行うのが鉄則です。
無理に可動域を広げようとせず、自分の体の反応を見ながら少しずつ段階を踏んでいきましょう。
4. 予防・再発防止のための「正しい筋トレ」の考え方
筋トレは肩の痛みを改善するだけでなく、将来的な予防にもつながります。
● フォーム重視&部位バランス
・胸や腕の前面ばかりを重点的に鍛えると、自然と肩が前方に引っ張られてしまい「巻き肩」になります。
この状態が続くと、肩関節に常時ストレスがかかりやすくなり、痛みや可動域の低下を招く原因に。
・そのため、肩甲骨周辺や背中の筋肉(僧帽筋、菱形筋、広背筋など)もバランスよく鍛えることが重要です。
背面を鍛えることで肩甲骨の動きがスムーズになり、姿勢も改善され、肩の負担を減らせます。
・トレーニング例としては、ベントオーバーロウやフェイスプルなどが有効です。
これらの種目は肩甲骨の内転(寄せる動き)を促し、自然な姿勢と関節の安定性を保つ助けになります。
● インナーマッスルの強化
・肩の安定性を保つためには、インナーマッスルであるローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)を重点的に鍛えることが欠かせません。
これらの筋肉は、腕を動かすときに肩関節の位置を正しく保つ役割があります。
・トレーニングとしては、軽いチューブを使った外旋・内旋運動や、サイドライイング・エクスターナルローテーション(横向きでの外旋運動)が効果的です。
これらの運動は肩関節にかかる負荷が低く、リハビリ初期や再発予防にも安全に取り入れることができます。
筋トレ前後にはストレッチやダイナミックウォームアップも忘れずに。
5. 医療との併用がカギ!リハビリと筋トレの役割分担
肩の痛みに筋トレを取り入れる場合、「医療との連携」が極めて重要です。
特に50代以降は自己判断で無理をすると、かえって悪化するケースもあるため、専門家との二人三脚で回復を目指すことがポイントとなります。
● 急性期:医療機関での診断とリハビリ
- 痛みや炎症が強い時期は、まず整形外科などの医療機関で正確な診断を受けることが先決です。
- リハビリでは、**電気治療(TENS)**で痛みの軽減を図りつつ、超音波療法で炎症や腫れを抑えるアプローチが取られます。
- さらに、関節モビライゼーションや徒手療法により、可動域の改善を促進します。この時点では筋トレは原則として行わず、炎症管理と関節の安定化が中心になります。
● 回復期:自宅トレーニングの導入
- 痛みが落ち着き、医師や理学療法士の許可が出た段階で、日常生活に支障が出ない範囲での自宅トレーニングがスタートします。
- この段階では、可動域を維持・向上させるストレッチや、ローテーターカフを対象とした低負荷のチューブトレーニングなどが推奨されます。
- 週数回、少しずつ負荷を増やしていくことで、肩の安定性や筋力が戻ってきます。
2022年のカナダ理学療法学会の症例報告では、週2の通院リハビリと週1回の自宅トレーニングを組み合わせた50代女性のケースで、6週間後に肩の可動域が50%以上改善したと報告されています。
このように、医療と運動を組み合わせた「段階的アプローチ」が、肩の痛みの改善には欠かせません。
まとめ
50代の肩の痛みと上手に向き合い、筋トレを味方につけよう
- 「肩が痛い=筋トレNG」ではなく、「正しく動かす」がカギ。
- 完全に休めるのではなく、段階的に可動域を取り戻す工夫が必要。
- 医療機関と連携しつつ、セルフケアや軽い筋トレを習慣化することで、肩の痛みを改善・予防しましょう。
筋トレは、痛みとうまく付き合うための“強い味方”です!
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肉体改造専門パーソナルジム Riseライズ
京都府京都市中京区船屋町363-1 MJビル 3F
Tel:075-708-6272
河原町駅徒歩5分・烏丸・三条駅徒歩7分・祇園四条駅徒歩10分
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【参考文献】
- American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS). “Frozen Shoulder.” https://orthoinfo.aaos.org
- Andresen et al. (2020). Effectiveness of exercise therapy for shoulder pain: a systematic review and meta-analysis, Journal of Shoulder and Elbow Surgery.
- 日本整形外科学会『五十肩診療ガイドライン2022』
- Canadian Physiotherapy Association Case Report, 2022.
- 山本健太郎(2023)『理学療法士が教える肩の痛みとのつきあい方』
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