今日からできる！痩せ型の体重増加に効く"食事の順番"の科学 | バルクアップ（筋肉肥大） | これからパーソナルトレーニングの受講をご検討中の皆様に京都市よりコラム記事を発信

痩せ型の人が体重を増やすためには、ただたくさん食べるだけでは不十分です。

摂取した栄養を効率よく吸収し、筋肉や体脂肪の形成に効果的に活用するための戦略が必要です。

そのための重要な要素の1つが、食事の順番です。

■食事の順番が栄養吸収に与える影響

食事の順番は、主に以下の3つの点で栄養吸収に大きな影響を与えます。

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①消化・吸収の問題

適切な順番で食べることで、胃腸への負担を軽減し、消化吸収をスムーズに行うことができる。また、特定の栄養素を最初に摂取することで、後から摂取する栄養素の吸収率を高めることができる。

②血糖値の安定

血糖値の乱高下は、食欲のコントロールを難しくし、体重増加を妨げる要因となる。

③胃の内容量/満腹感

かさのある（水分量の多い）食材を最初に摂取することで、満腹感を感じやすくなってしまう。

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これらの要素を考慮することで、痩せ型の人でも、より効率的に栄養を吸収し、体重増加につなげることが可能になります。

それでは、具体的にどのような順番で食事をすれば良いのでしょうか？

痩せ型の人が効率よく体重を増やすためには、以下の順番で食事をすることをおすすめします。

1. 食事の最初にタンパク質を摂取する

食事の最初にタンパク質を摂取することで、消化酵素（胃酸、ペプシンなど）の分泌が促進され、消化しづらいタンパク質を消化しやすくなります。

具体的には、肉、魚、卵、大豆製品などを最初に食べることをおすすめします。

2. 次に炭水化物を摂取する

タンパク質の後に炭水化物を摂取することで、血糖値の急激な上昇を抑えることができ、満腹感をコントロールしやすくなります[1]。

血糖値が上がり始めて、満腹中枢から満腹感の信号が出されるまでには、約20分かかると言われています。

そのため、食事量を確保したい場合は、中~後半に炭水化物を食べることが推奨されます。

具体的には、ご飯、パン、パスタなどの主食をこのタイミングで摂取します。

3. 最後に野菜や果物を摂取する

野菜や果物は、基本的にかさが多く、食物繊維が豊富なため、最初に摂取すると満腹感を早期に感じてしまい、総摂取カロリーが減少する可能性があります。

痩せ型の人は少食の傾向にあるため、野菜や果物は食事の最後に摂取することが推奨されます。

具体的には、サラダやフルーツは、必要な栄養素（タンパク質・脂質・炭水化物）を摂取した後に食べると良いでしょう。

また、「ベジファースト」という考えがありますが、これは血糖値の急上昇を抑える効果があり、生活習慣病の予防やダイエットが目的の場合には有効です。

ただし、今回の目的である「体重増加」においては、満腹感を避け、必要な栄養素を優先的に摂取するために、野菜や果物は後回しにする方が望ましいのです。

4. 食間の「間食」も有効活用

1日3食の食事に加えて、間食を摂取することも体重増加には有効です。

間食には、栄養密度の高いナッツやドライフルーツなどがおすすめです。

これらの食品は、栄養価が高く、少量でもエネルギーを摂取することができます。

「タンパク質→炭水化物→野菜/果物」の順番を意識することで、栄養の吸収効率を高め、血糖値の急上昇を抑え、満腹感をコントロールすることができます。

その結果、痩せ型の人でも効率的に体重を増やし、理想の体へと近づくことができるでしょう。

ただし、食事の順番を変えるだけでは、劇的な体重増加は期待できません。

食事の量（摂取カロリー＞消費カロリーが必須）、運動、睡眠など、他の要素も総合的に改善していく必要があります。

この記事で紹介した食事の順番を参考に、今日から食生活を見直してみましょう。

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参考文献

[1]Shukla, A. P., Iliescu, R. G., Thomas, C. E., & Aronne, L. J. (2015). Food order has a significant impact on postprandial glucose and insulin levels. Diabetes care, 38(7), e98-e99.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4876745/